日本の保育界が危ない!「国家戦略特区」や「規制緩和」によって、保育環境が悪化・劣化の恐れが…!

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こんにちは!ゆるねとにゅーす管理人です。

今回からなんと、新しいコーナーとして、「子育て・保育」の問題について不定期で特集してみんなに伝えていこうかなと思っているよ。
なんせ今、日本の保育界はどうやら、色々とマズい方向に向かい始めているみたいだからね…。

日本の保育界の問題と言えば、例の「待機児童問題」とかがよく取り沙汰されているけど、それ以外にも色々と表に出てきていない問題があったりするのかしら?

ああ。ボクもそこまでよく分かってなかったんだけど、どうやら、保育の世界にも安倍政権や竹中平蔵氏らが推し進めているグローバリズム(金儲け主体の規制緩和や自由競争)の波が入り込んできており、これが何かと深刻な問題を引き起こし始めているみたいなんだよ。

てなわけで、ボクだけではイマイチ心もとないので…
今回から実際に現場で働いた経験のあるプロの保育士さんに来てもらって、これから先、現在の日本で起こっている保育環境の問題や、子育てについての様々な知識をプロならではの視点で色々と教えてもらおうと思っているよ

にゃにゃっ!?
これはこれは、まさかの「新キャラしゃん」の登場かにゃ!?

ゆるねとにゅーす始まって以来の大ニュースだにゃ!!

はっはっは!確かにそうだね。

というわけで、早速、多くの現場での経験を持つ保育士さん、「あやっち先生」に登場してもらいます。

それじゃ、みんなで名前を呼んでみようか。
せーの…

あやっち先生ーーーっっ!!

あやっちにゃーーんっ!!

はいはぁい!
こんなに盛り上げてくれちゃって、ちょっと恥ずかしぃ。

初めまして♪
森彩香こと、「あやっち先生」です。

はいっ!あやっち先生、よろしくお願いしますっ!

にゃはっ!優しそうな先生で良かったにゃあ~。
あやっちしぇんしぇい、よろしくお願いしますにゃ!!(ワクワク)

私は、保育士と幼稚園教諭の国家資格免許を持っていて、保育士歴7年、公立、民間保育園、民間こども園に勤務、他には児童厚生員として児童館の勤務経験があります。
乳幼児期の保育・教育の専門家としての視点で、みんなに色々なことを伝えたいと思って、今日からこちらに講師としてくることになりました。

管理人さんから前に少し聞いたわっ!
なんでも最近、政府による規制緩和によって、保育界が何だかおかしなことになってきてるって。

※過去参考記事:【怪しい】保育大手ポピンズ・中村紀子会長が「昭恵夫人を慰める会」を開催!安倍政権の国家戦略特区に食い込み、年60億円超の補助金を受ける!

「働き方改革(ブラック労働推進)法」成立にグローバル経済界から喜びの声!安倍総理は「70年ぶりの大改革だ」とご満悦!経団連は早速「さらなる規制緩和」を要求!

うん…。
管理人さんは安倍夫妻や竹中氏、グローバリズムの動きからこのことを教えてくれたと思うんだけど、私はそれとは少し異なった、「子どもの最善の利益」「保育現場」の目線からこれらの問題を伝えたいと思ってます。
私たちとしては、このままだと子どもたちの心身の安全が危ないんじゃないかと、強い危機感を持ってるんです。

「待機児童の解消」のため、無資格保育者4割でも認可外保育園に補助金を支給する動きが…!

保育士6割以上で認可外に補助金 特区限定「抜け道だ」

政府は14日の国家戦略特区諮問会議で、特区限定で「保育にあたる人の6割以上が保育士」などの条件を満たした認可外保育所に、国が運営費を補助することを決めた。保育士不足の中で待機児童を減らすため、少ない保育士で施設を開けるようにして受け皿を増やす狙いがある。だが、この特例で保育の質が下がると懸念の声があがっている。

特区は待機児童解消までの時限措置。厚生労働省は2019年度予算の概算要求に必要経費の計上を検討している。配置基準の緩和を提案してきた大阪府などでの適用を想定している。

国の基準では、認可保育所は原則、保育にあたる全員が保育士だ。認可外は全体の3分の1以上なら認められるが、運営費に国の補助はない。

今回認められたのは「地方裁量型認可化移行施設」(仮称)。保育士の割合が6割以上で、かつ一定の研修を受けた従事者を配置するなど自治体独自の取り組みが必要となる。条件を満たすと認められれば、5年以内に認可保育所へ移行する前提で、国の財政支援を受けられる。

しかし、自治体の判断で5年よりも長い期間にすることも認めており、期限は形骸化する可能性もある。

安倍晋三首相はこの日の会議で、「自治体の創意工夫による柔軟かつ適切な保育士の配置が実現する」と強調したが、現場からは反発の声があがっている。

【朝日新聞 2018.6.15.】

保育所、保育士不足でも設置しやすく 待機児童対策で特例制度

政府は地域限定で規制を緩める国家戦略特区で、保育士が少なくても保育所をつくりやすくする特例を設ける。保育所の職員のうち保育士が6割以上いれば、認可保育所と同様の運営費の補助を受け取ることを認める。待機児童解消の壁となっている保育士不足を和らげる狙いだ。

政府が14日に開く国家戦略特区諮問会議で厚生労働省が制度案を示す。厚労省は2019年度予算の概算要求に財政支援の必要経費を盛る考え。制度改正を求めていた大阪府などの適用を見込んでいる。

保育施設には国の設置基準を満たした認可保育所と、認可外保育施設がある。認可保育所は原則、すべての職員が保育士の資格を持っている必要がある。認可外は職員の3分の1が保育士であればよいが、国の財政支援を受けられず、保育園の施設整備が進まない一因となっていた。

政府は新たに特区に限り「地方裁量型認可化移行施設」(仮称)の設置を認める。保育士が足りなくても、職員の6割以上が有資格者であれば保育士数に応じ、国からの補助金を受けられる。

【日経新聞 2018.6.13.】

 

保育に必要な「最低人数」って一体なに!?

上の新聞記事の件が、このようにネットや現場でも大きな話題になっているけど、現在政府は、国家戦略特区限定で「保育士配置基準」を規制緩和して、保育士有資格者6割、残りの4割は無資格者でも、国が保育園やこども園と同じように補助金を出すという政策を進めているんです。

保育士配置基準…?

保育園とこども園を運営する上で、最低でも子ども○人に対して保育士1人をつけましょうという国の基準があってね、子どもの年齢ごとに定められている↓下のような規定があるんだよね。

 

●日本の認可保育園・こども園における保育士配置最低基準(児童福祉施設最低基準より)

0歳…おおむね3人に保育士1人
1・2歳…おおむね6人に保育士1人
3歳…おおむね20人に保育士1人
4・5歳…おおむね30人に保育士1人

ずいぶん子どもたちの数が多い感じがするけど…これって「最低基準」だもんね…。

残念ながら、「最低基準は最高基準」という言葉があって、実質的に現場ではこの最低基準で保育をしている園も多いんだよね…。

ええっ何それ!?こんなにたくさんの子どもを保育士は1人で見るの!?

んにゃにゃ!1歳とか2歳の子なんか、1人を見てたら残りの5人はどこかに行っちゃいそうだにゃ!!

これはさすがに問題がありすぎるということで、自治体によっては独自に最低基準を設けてるところもあるのだけどね。(1歳児…5:1、3歳児…15:1など)
例えば、横浜市の場合は、1歳児…4:1、2歳児…5:1、3歳児…15:1、4歳児以上…24:1で、国の基準に比べるととても手厚い感じかな。

それでも、海外の先進国は日本よりも手厚い基準も多かったりするから、海外の保育士が日本の配置基準を聞いて驚くケースは多いです。
例えば、UKの人が「私は日本では保育できない」「子どもがすくすく育つ幼稚園・保育園 ~教育・環境・安全の見方、付き合い方まで」から抜粋)や「Jesus(なんてこった)」と思わず言ったとか。

ちなみに、以前私はオーストラリア人に「日本の子どもは大人しいから、きっとその人数でも見れるんだね」だなんて言われたことがあります…(笑)。

んにゃにゃ!
こりゃちょっと笑い話じゃないにゃっ!

無資格者への優遇措置や無認可保育への支援を拡大すると何が起こるのか?

こんな風に現状でも色々と問題点があるんだけど、元来より、子どもが健やかに育ち、乳幼児期に必要な養護と教育を受けられるようにするために、「保育士」という国家資格を持った「保育の専門家」を配置しましょうという基準があるんです。
ところが、今回の規制緩和は、「待機児童が解消するまでの間、国家戦略特区内で無資格者でも保育ができるようにすることを、国として認めましょう」ということ。

すでに、こども園では0~2歳に関しては無資格者も最低基準に含められる規制緩和措置があるんだけどね。
保育園は現状、有資格者のみが最低基準に含まれている状況(※”保育補助”として無資格者も在籍しているケースはあり)だけど、それよりもかなり大幅な規制緩和になりそうなんだよね…。

※(参考)保育園・認定子ども園・幼稚園などの違い

それって、半分くらいの先生が保育士としての勉強をしていない先生ってこと?

無資格者に研修を設けるという話もあるけど、それって、教員の資格はないけど数時間の研修を受けてるから教師として授業をしてもOKとか、看護師の資格はないけど数時間の研修を受けてるから医療行為をしてもOKとか、そういう話になっているんじゃないかな?

にゃあ!?
なんだか怖い話だにゃ!

現場で働いてきた私としては、子どもの心身の安全のために、とてもじゃないけどそんな園には入れたくないなって思う。
私はこども園で無資格者と働いたことがあるんだけど、確かに無資格者でも良い先生はいるけれど、やっぱり「保育の専門的な勉強をしていない」という点で不安なところがあったんだよね。
それに、尊敬できる無資格者の先生ほど「私は有資格者ではないから、本来有資格者がやるべき専門的な保育の仕事を任されても困る。きちんと有資格者と無資格者の仕事を分けてほしい」と言っていた。

保育の専門性をよく理解している人ほど、「こういう意見」になるってことかな。

上の新聞記事を読んでも、現場から様々な懸念の声が出ていることがうかがえるわね…。

政府としては「ビジネスの論理」で、なり手が増えれば労働環境が改善されて、有資格者も無資格者もなり手が増えて、保育園が増える…という考えみたいだけど、そんなふうにはならないと思う。

そもそも、保育っていうのは、ただ子どもを見ていれば良いというものではない
子どもの体調や精神衛生に気を配り、子どもたちの様子を見て、必要な活動を計画して遊びとして提供したり。発達心理学などの専門知識を用いて子どもが健やかに発達しているかを読み取り、専門家の意見を仰ぎながら必要な援助をしたり。
必要に応じて専門機関とつなげたり、子どもにとって必要なことを保護者に伝えたり、保護者の子育てに関する相談に乗ったり…「子どもの最善の利益」のために、保育士は保育にあたっているんです。

これらのことは、今までは基本的には有資格者が担ってきたんだよね。
無資格者の人には雑用をしてもらったり、より手厚く子どもを見る大人の目を増やすための、あくまで“有資格者の補助”だったんです。

それが、半数近くが無資格者になってしまったら、有資格者の負担を増やすか、無資格者の負担を増やすかのどちらかしかない

例えば、2人の担任の先生がいて、今までは2人で分担すればよかった仕事を有資格者の先生1人で全部やらなきゃいけない。
それか、無資格者の先生が今まではやらなくて良かった専門的な仕事を負担するしかない。
保育士の仕事がとても大変な中、給与が割に合わないなどの理由で「潜在保育士」になっていく人が今でさえ多いのだから、無資格者だって有資格者と同じ仕事内容になったら、同じように離職してしまう可能性が高いように思えるんだよね…。

保育士辞めた「潜在保育士」無職が44% 給与、仕事量に不満(河北新報)

それってつまり、「待機児童解消」というお題目とは裏腹に、保育士になる人が減ってしまうかもしれないということ!?

うん、これってむしろ「保育士削減政策」みたいな感じかな…。

にゃにゃ!こりゃ、ヘンテコリンな話になってきちゃってるにゃ!!

政府は「5年だけ規制緩和する」って言ってるけど、自治体の判断で延長する可能性もあると言ってるし、形骸化してしまうことが予想されるんじゃないかな。
それって、保育士資格なんていらないから、誰でも保育をしたらいいと“国として”認めてることと同じだと思う。
これが認められると、そのうち認可園でも無資格者が半数近くでも良いってことになるんじゃないかな?

なな…っ、どうしてこんなめちゃくちゃなことが通ってしまうのかしら?

恐らくだけど、管理人さんが以前に紹介されていた、国家戦略特区ワーキンググループヒアリングの保育業大手・ポピンズの中村氏の提言が影響してるんだと思う。
彼女の提言の根拠は、「保護者の満足度調査」や「自社の保育士の発言」といったとても乏しいもので、非論理的で非科学的な、正直言ってツッコミ所満載の提言なんだけど…これがほとんどそのまま通ってしまった側面があるんだよね。

2013年の参議院資料で「保育の質から見た保育所の現状と課題」というのがあるんだけど、ここには、「乳幼児期の保育が子どもたちの将来に影響を及ぼす」というアメリカの研究結果が取り上げられているんだよね。
だからこそ、保育の質をより高めるべきであり、保育士や幼稚園教諭といった乳幼児教育の専門家を置く保育が望ましいこと。保育士配置を規制緩和しない方法で保育士を確保すべきことが言及されているんだ。

この参議院資料はかなり的を射ている内容なんだけど、これが最近「有資格者保育士6割に規制緩和しても問題ない」というおかしな方向に向かっていってしまっているんだよね。
これも、ポピンズ中村氏の提言が影響した可能性があるのと、彼女と昭恵夫人が特別な関係を築いていることが影響したのかもしれない。

相変わらず安倍政権はめちゃくちゃなことをするのね!
まさか、保育界にまで「安倍トモネットワーク」が悪い方向に影響しているとは思わなかったわっ!

本当にメチャクチャだと思うけど、私は一般感覚としてよくある「保育士の仕事なんて誰でもできる」という意見が、このような政策を認めてしまっているのではないかと思っているんだよね。
「医師や看護師の人数が足りないから、誰でも医療行為ができるようにしましょう」となれば、多分多くの人が不安に思い、反対するでしょう。
教師でも「子どもにちゃんと勉強を教えられるのか?」と思うだろうと思う。
でも、保育の世界では、「それ」が実際に行なわれようとされてしまっている

私は、このゆるねとにゅーすで、「どうして保育は保育士でないとダメなのか?」「保育の専門性って何?」ということを伝えられたらと思ってます。
私は「乳幼児期こそ、人格の大きな基礎を作る」と考えていて、これは、「保育所保育指針」という厚生労働省が告示しているものに記されていることで、みんなにこの理念を段階を踏みながら理解してもらえることを願って、出来るだけ分かりやすくお話ししていけたらと思ってます。

私も、子どもの保育や教育ってとっても大事だと思うから、もっと理解を深めていきたいわ!

にゃこも!将来のある可愛い子どもたちのために、たくさん学びをしていきたいにゃ~!

そう言ってくれて良かった!
これからも、どうぞよろしくね♪

はっはっは。
さすが、教育の現場をよく知っている先生の話は大いに参考になるね

この先、不定期的にあやっち先生に来てもらって、「プロならではの視点からの保育や子育て」について教えてもらおうと思っているので、こうした貴重な機会や生きた情報に触れることで、子育てや教育の本質や重要性について、それぞれが自由により深く考えていってもらえたらと思うよ。

いえいえ。私もまだまだ勉強中の身ですし、保育の世界にはもっと知識や経験が豊富で、保育の専門性をしっかり持った先生がたくさんいます。
そういう先生こそが最前線に立って子どもを保育してほしいなと思っていますし、先生方の仕事を正しく理解されるよう、発信していけたらと思っています。

今後ともどうぞよろしくお願いします!

こちらこそ、よろしくお願いしますっ!!

にゃあ!これからも楽しみにしてるにゃっ!!

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