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日テレの生活保護不正受給糾弾特番「ずるい奴らを許すな!」にNPO支援団体が強い批判!「取材方法やプライバシーに問題」「悪意ある番組はやめて」

日テレの生活保護不正受給糾弾特番「ずるい奴らを許すな!」にNPO支援団体が強い批判!「取材方法やプライバシーに問題」「悪意ある番組はやめて」

どんなにゅーす?

・2017年12月22日に日本テレビで放送された、税金滞納や生活保護の不正受給を糾弾する特番「『ずるい奴らを許すな!』目撃!Gメン徹底追及スペシャル(3)」に対し、NPO自立生活サポートセンター・もやい理事長の大西連さんが、この番組内容を強く批判する内容の記事をYahoo!ニュースに掲載した。

日本テレビのみなさまへ、生活保護についての悪意のある番組放送はやめてください

放送をみましたが、番組のなかでは生活保護の不正受給を取り上げ、不正受給をしたと思われる生活保護利用者を「ずるい奴」として、それを摘発する行政の職員をGメンとして描いていました。

番組で紹介された「不正受給」に対してのデータや、取材方法等について、ちょっと度を超えているのではないかと思いましたので、以下に書きます。

~省略~

張り込みや尾行をするのは職権の範囲内なの? そして、取材陣の同行は許されるの?

松山市の事例で気になったのは、風俗の仕事をしているという疑いがある女性に対して、数日にわたり、HP等で出勤時間を確認し、家の前で張り込みし、彼女が出てきたら尾行していること。そして、実際に数軒のホテルに出入りし仕事をしたであろうことを確認している。

もちろん、「不正受給」は悪質な場合は詐欺罪で告訴することができる。しかし、この段階ではまだ告訴しているわけでも、本人に直接話を聞いたわけでもなく、放送された限りでは、匿名の通報のみでここまでのことをしている。これは、職員の職権の範囲でやっていいことなのだろうか。

また、そこに、取材陣を同行させるという判断を松山市はしたわけだが、それは許されることなのだろうか。それこそ、通報が間違いのこともあるわけで、その場合、無実の人が張り込みされ、尾行されることになるし、そこをカメラで一日中追いかけられることになるわけで。生活保護利用者にそこまでやっていいという道理はないと思います。

~省略~

2つの事例ともに詐欺罪で告訴はしていない

そして、重要なポイントですが、2つの事例とも詐欺罪での告訴はされていません。
要するに、「返還請求」といって、費用は返さないといけないけれども、告訴するほど悪質だとは松山市も加須市も考えていない、ということです。

告訴するほど悪質ではないと両市が判断している事例を、通報から面談(ほぼ取り調べ)まで、それこそ、張り込みや尾行も含めて、取材陣が密着して映像を撮るというのは、強烈な違和感があります。

もし、日本テレビ側が「「迷惑な奴ら(番組タイトルより)」だから、こういった取材をしてもかまわないんだ」と考えたのであれば、その人権感覚を疑いますし、松山市や加須市も同様に考えていたのであれば、行政機関としてあるまじきことだと思います。

不正受給の放送の仕方について

番組内では、不正受給について、「近年増え続けている」と放送していました。

たしかに、近年、不正受給自体は増加傾向にありますが、それは受給者増が背景にあり(母数が増えている)、むしろ、一件当たりの金額は減少しています。

また、金額ベースでは生活保護費全体の0.4~0.6%と言われており、もちろん、なくなるにこしたことはありませんが、一般に思われている以上に、かなり割合としては少ないというのが実情です。

こういった番組放送により、「不正受給が多い」という誤った認識が拡がってしまうことに危惧を感じます。

不正受給については過去に書いたこの記事でデータ等も紹介しています。

また、番組のなかでも、「不正受給」の問題を取りあげるのであれば、その実態について学識経験者などの専門家のインタービューをとるなど、バランスを考えた配慮をするべきと思います。

【Yahoo!ニュース(大西連 | 認定NPO法人自立生活サポートセンター・もやい 理事長) 2017.12.24.】

当サイトも紹介した、日テレによる「弱者いじめ」誘導番組、中身そのものも相当酷かった模様!

出典:デイリーモーション

当サイトでもいち早く問題視した、日テレによる悪質な”弱者叩き”誘導番組、「ずるい奴らを許すな!」ですが、NPO自立支援施設の大西連さんが、この番組を強く問題視する記事を発表しました。
どうやら、その番組の中身や取材方法も相当に問題がある内容だったみたいですね!

そのいくつもの詳しい問題点については、是非ともこちらの大西さんの記事全文を読むことをオススメするけど、やはりそのタイトル通りに、税金滞納や不正受給の行為をことさらに煽り社会弱者を徹底的に”悪者”として激しく糾弾するような、非常にバランスを欠いた番組内容だったようだ。
しかも、プライバシーの問題にも大きく土足で踏み込んでいる上に、詐欺罪で告訴も行なわれていないほどにそこまで悪質度の高い案件ではなかったのなら、ますます節度やモラル、道徳観を大きく欠いた表現手法であった疑いが強まる。

その上で、森友、加計やスパコン、リニアなど権力側の「ずるい奴ら」に対して一切の追跡も追及も行なわず、これらを野放しにしている状態で、「叩きやすい一般市民相手」ばかりをことさらに大げさに煽った上で叩きまくるという手法は、「卑怯で悪質極まりない」と言うしかないだろう。

昨今の日本社会は、いわゆる「弱いものいじめ」社会が、安倍政権が推進するアベノミクス(強者優遇&弱者搾取)や「自己責任社会」によって加速している一方ですが、まさしくマスコミそのものがその「お先棒を担いでいる」という実情が如実に出た一件ですね。

こうした民放のマスコミにとっては、視聴率が大きく下がることやスポンサーが付かなくなることがそれなりのダメージとなるので、まずはボクたち一般市民がそうした質の悪い番組を(リアルタイムで)観ないようにすること、そして、内容に著しく問題がある番組については、このように、問題点を共有しながら強い批判を表明していくことで、いくらかの効果が出てくるかもしれない。

どちらにしても、ボクたち国民が最も問題視し、強く糾弾すべきは、政権政党や官僚、その上に君臨している大企業・資本家、そしてこれらにくっつく大手マスコミら、権力側による不正・腐敗であり、一般市民の滞納や不正受給をことさらに叩く動きというのは、権力側による自らに批判が向かわないようにするための「騙しや誘導」の意味合いが大きい

ボクたちはこうした”手口”に引っかからないようにしなくてはならないし、最近はますますマスコミの間でこうした”悪しき傾向”が増長してきている様子なので、ボクたちが今まで以上に、この動きに強く怒りの声を上げていく必要がありそうだ。

このような「強者(権力)におもねり、弱者を叩く」という風潮は、近年話題になっている様々なハラスメントや差別、ヘイトを増長させることにも繋がりますし、これをマスコミが主導しているというのは、非常に良くない流れですね。
近年広がりつつある生活保護叩きの風潮は、紛れもなく一般国民全員をますます貧しくしていく流れに他なりませんので、権力側が次々仕掛けてくる悪質な洗脳にはくれぐれも引っかからないようにしなくてはなりません。

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