(コラム29回)
こんにちは!ゆるねとにゅーす管理人です。
通算29回目を迎えたコラムだけど、今回は「最高裁判所裁判官国民審査」について、多くの日本国民が詳しく知らないその概要と抑えておくべき点をまとめてみようかと思うよ。
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あ、これって、重要な国政選挙の時に一緒に実施されるっていうアレでしょ?
前に私の両親もこれについて話をしてて、「今まで誰にも×をつけたことがない」「そもそもよく分からない」なんて話しているのを聞いたことがあるわ。
にゃあ!にゃこも是非ともこの制度について色々と詳しく知りたいにゃあ!
管理人しゃん、早く教えて教えて~!
「最高裁判所裁判官国民審査」とは?
それではリクエストにお応えして、早速説明しよう!
最高裁判所裁判官国民審査とは、衆議院選挙と同時に行なわれる国民審査のことで、簡単に言うと、前回の衆院選以降に内閣によって最高裁判官に任命された裁判官に対して、今後も最高裁判官の職を続けてもいいか、それとも辞めさせた方がいいのかを国民が審査する制度のことだ。(日経新聞)
ええっ?
単純に最高裁判官が変な判決を出していないかをチェックする制度なのかと思ってたけど、この対象になる人って、前回の衆院選以降に最高裁判官になった裁判官に限るってことなのかしら?
にゃにゃっ!?
それじゃあ、この対象に入っていない最高裁判官の人たちは、どんなヘンテコリンな判決をしても、国民はクビに出来る権限を持ってないってことなのかにゃ!?
二人の言うとおりだ。
したがって、もし、この対象外になっている最高裁判官が「そりゃないだろ!?」というような判決を下した場合には、政治家などにその国民の意思を訴えて問題提起するような手段はあるとしても、直接的な国民による罷免の方法はないと考えておくのが良さそうだ。
(ちなみに、この国民審査を受けた10年後にもう一度審査を受けるように規定されているものの、定年70歳の中で最高裁判官に任命されるのはほとんどが60歳以上のため、再審査を受けるケースは現状ほとんどないとのことだ。)
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「最高裁判所裁判官国民審査」の記入の仕方
次に、選挙の投票時に一緒に手渡される用紙の記入の仕方を紹介しよう。
下記のように、辞めさせたいと思う最高裁判官の欄に「×」印を付けることで、国民からの罷免の意思が有効となるよ。
出典:Wikipedia
ちなみに、この用紙に「×」以外の記号を書き込んだ場合は、全て無効票となってしまうので注意が必要だ。
(したがって、どの裁判官も辞めさせる必要がないと考えた場合は、何も記入せずに投票することとなる。)
でも、どの裁判官がどんな判決をしたか…などの情報があまりに不足してて、誰に×をつけていいのか分からないんだけど?
な、なるほどね…。
で、でも、根本的な問題として、どの最高裁判官がどんな判決を下したかなどの情報があまりにも少ない感じがするし、そもそも、最高裁判官に任命されたばかりの人たちじゃあ、扱った裁判の数もまだそんなに多くないんじゃないかしら?
あおいちゃん、いいところに気がついたね。
全くその通りで、現状、日本のテレビ・新聞は選挙の候補者に関しての情報はそれなりに報道しているものの、こちらの最高裁判所裁判官国民審査については、その予備知識や裁判官に関する情報があまりにも少なすぎるし、メディアもほとんど教えてくれないのが現状だ。
こんな状況では、国民も判断のしようがないのも全くその通りであり、事実、この国民審査によって罷免された最高裁判官は過去一人もいないのが現状だ。
したがって、事実上この国民審査は、内閣がおかしなやり方で(えこひいきや歪めたプロセスで)任命してしまった最高裁判官を、国民の手によって罷免させるために存在している制度と考えておくのがよさそうだ。
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今回の国民審査を受ける最高裁判官の顔ぶれはこちら!
とまあ、多少の簡単な予備知識を得られたところで、今回(2017年)の最高裁裁判官の国民審査を受ける顔ぶれを見てみよう!
最高裁裁判官国民審査が告示 期日前投票、衆院選と同日から
最高裁裁判官の国民審査が10日、衆院選公示と同時に告示された。対象は2014年12月の前回衆院選後に任命された7人で、小池裕、戸倉三郎、山口厚、菅野博之、大谷直人、木沢克之、林景一の各氏=告示順。
国民審査は任命された最高裁裁判官が職責にふさわしいか有権者が投票で審査する制度。前回までは国民審査の期日前投票の開始は「投票日の7日前」だったが、今回から衆院選と同じ「11日前」に前倒しされた。告示翌日の11日から期日前投票が始まる。
出典:Wikipedia
はっ、はああ~~!?
かっ、加計学園の監事ですってぇ~~!?
にゃにゃああ~!?
まさしく、「怪しいプロセス」で最高裁判官になっちゃってる人が入っているにゃあ!!
ああ、ご覧の通りだ。
当サイトでも以前に紹介させてもらったけど、安倍政権はなんと加計学園関係者を司法の場にも送り込んでしまっており、従来までは職業裁判官枠の後任には同じく判事経験者が任命されるのが通例だったものの、この慣例を無視して判事未経験者で加計学園関係者の木澤克之氏が最高裁判事に任命されるという、異例の人事が強行されたとのことだ。
どの分野においても歪んだプロセスでお友達を引き入れてしまう安倍政権のことなので、他にも胡散臭い裁判官が入っている可能性もあるし、他の最高裁判官についても今後情報を集めつつ、×を付けるべきかどうかの判断していこうかと思うけど、少なからず、この木澤克之氏に関しては「お友達優遇」の歪んだプロセスで任命された疑いが大きそうなので、ボクは×を記入するつもりだよ。
そ、そういえば、そんなニュースを前に見聞きしたような気がするわっ。
確かに、国家の私物化が止まらない安倍政権だから、他の最高裁判官についてもよく気をつけて見ていく必要がありそうね…。
まとめ
以上をまとめてみると、この最高裁判所裁判官国民審査とは、「おかしな判決をしてきたかどうか」だけでなく、「おかしなプロセスで任命されてないかどうか」を国民が厳しくチェックし、罷免させるための制度ということになるのではないかと思う。
いずれにしても、現状ほとんどまともに機能していない分、もっとメディアがこれを積極的に取り上げ、国民に適切な判断と事前情報を十分に与えられるように、制度そのものをもっと改善する必要があるように思えるね。
そして今回は、まさに、この国民審査を利用して罷免した方が良さそうな最高裁判官が入っていることも確かね!
私もこの情報をみんなに広げて、せっかくあるこの制度をフルに活かせるように働きかけていこうと思うわ。
にゃあ!
今回も目からうろこの情報もたくさんで、とってもためになったにゃあ!
管理人さんどうもありがとにゃ!
非常に簡単なまとめだけど、少しでもみんなの参考になってもらえれば嬉しいよ。
ちなみに、↓下記の動画にて憲法学者の木村草太氏がこの国民審査について分かりやすく説明してくれているので、こちらの方も是非とも参考にしてもらえたらと思うよ!
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