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10歳女児虐待死、栗原心愛さんが父・勇一郎容疑者からの虐待を学校に訴えていた!「先生、どうにかできませんか」→市側が容疑者の恫喝に屈しアンケートを渡してしまう

10歳女児虐待死、栗原心愛さんが父・勇一郎容疑者からの虐待を学校に訴えていた!「先生、どうにかできませんか」→市側が容疑者の恫喝に屈しアンケートを渡してしまう

どんなにゅーす?

・千葉県野田市の小学4年生、栗原心愛さん(10)が父・勇一郎容疑者からの虐待によって死亡した事件について、学校で行なわれた「いじめに関するアンケート」の中で、心愛さんが「お父さんにぼう力を受けています。夜中に起こされたり、起きているときにけられたり たたかれたりされています。先生、どうにかできませんか」と訴えていたことが分かった。

・心愛さんからの訴えを受けた学校側は、心愛さんを児童相談所に1ヶ月ほど保護したものの、親子関係が改善されたと判断し、保護を解除。その後、勇一郎容疑者が学校に出向き、「娘に暴力は振るっていない」とか、「人の子どもを一時保護といって勝手に連れて行くのはおかしい」などと抗議訴訟をちらつかせながらアンケートを出すように迫る父親の恫喝に屈し、市教育委員会が父親にアンケートを渡していたことが判明した。

「先生、どうにかできませんか」 心愛さん、必死の訴え

自宅で死亡した千葉県野田市の小学4年、栗原心愛(みあ)さんは、父親の栗原勇一郎容疑者(41)=傷害容疑で逮捕=の「いじめ」について、学校のアンケートで必死に助けを求めていた。

「お父さんにぼう力を受けています。夜中に起こされたり、起きているときにけられたり たたかれたりされています。先生、どうにかできませんか」

市と市教育委員会によると、2017年11月6日の朝、当時在籍していた野田市立山崎小学校で、年2回ある「いじめにかんするアンケート」の自由記述欄に鉛筆で書き込んでいた。「あなたは、今いじめられていますか」との問いに「はい」を選び、「だれからうけましたか」との問いには「かぞく」を丸で囲んだ。

アンケートの冒頭には「ひみつをまもりますので、しょうじきにこたえてください」「なまえをかきたくないばあいは、かかなくてもかまいません」とある。心愛さんはしっかりと自分の名前を書いていた。(熊井洋美、寺沢知海)

【朝日新聞 2019.1.31.】

女児死亡 父親が校長に「念書」書かせる

~省略~

この事件は今月24日、野田市に住む栗原心愛さんが自宅の浴室で死亡しているのが見つかったもので、父親の栗原勇一郎容疑者が傷害の疑いで逮捕されている。

31日、野田市は記者会見を開き、心愛さんが児童相談所に一時保護されるきっかけになった「父親に暴力を受けている」「先生、どうにかできませんか」と小学校に訴えたアンケートを市の教育委員会が、栗原容疑者に渡していたことを謝罪した。

野田市の会見「(教育委員会は)恐怖感に屈した部分が多かった。一時保護に納得できない訴訟も辞さないというような怒りを鎮めるために、恐怖感から(アンケートを)出してしまった部分が大きい」

また、市は一時保護の後、栗原容疑者が小学校の校長に対し、今後、心愛さんを保護する際にはすぐに父親に情報を開示することなどを約束させる「念書」を書かせていたことも明らかにした。

野田市は、心愛さんのアンケートを栗原容疑者に渡した行為は、情報公開条例違反に当たる可能性もあるとみて、関係者の処分を検討しているという。

【livedoorNEWS(日テレNEWS24) 2019.1.31.】

ここまで心愛さん本人が「SOS」を発していても防ぐことが出来なかった事態に、ネット上でも悲嘆の声

出典:YouTube

出典:FNN

千葉・野田市で発生した「栗原心愛さん虐待死事件」ですが、事件の経緯を辿ってみると、生前の心愛さん本人が、かなり具体的に学校側に被害を訴えていたことが分かってきました。
しかも、1ヶ月ほど児童相談所に保護されていたものの、その後に勇一郎容疑者からの強行的な態度や恫喝に教育委員会が屈し、心愛さんが書き記したアンケートのコピーを手渡してしまっていたことが分かってきました。

せっかく、いじめに関するアンケート調査を行なうなど、それなりにいじめや虐待に対する予防線を張っていたにもかかわらず、結果として、これが全く生かされずに今回の悲劇が起こってしまったのは「痛恨の極み」としかいいようがないね。

ところで、FNNの記事に出ていたグラフによると、児童相談所に寄せられる虐待被害相談の件数や父親からの虐待を訴える件数がここ数年で大幅にアップしているとのことで、その急激な増加率に驚かされる。(下記を参照)

出典:FNN

何故、ここ数年でここまで虐待被害の相談が増えているのかについては、慎重に分析していく必要があるかもしれないけど、今回の事件発生までの経緯を見聞きしても、教育現場における「子どもが親から虐待を受ける問題」の本質への理解や対処法が「あまりにも甘すぎた」という他ないだろう。
当然ながら、子どもを虐待している親は、虐待の事実を何が何でも隠そうとするし、強い攻撃性や被害妄想を持つ親は、学校や児童相談所に対しても激しい敵意を示したり恫喝的な態度を表わしてくることも予想できることだ。

しかも、今回の件は、同級生が心愛さんの身体にあざがあったことを確認していた上に、学校側も児相も教育委員会も父親から暴力を受けていたことを認識していたのだから、「しかるべき対応を行なっていれば、心愛さんの死を防ぐことが出来た」可能性は高い
それに、もし万一にもアンケートの内容を父親に渡してしまったら、心愛さんへの虐待がますますエスカレートしてしまうのも想像に難くないことだろう。

これまでも、子どもの(親からの)虐待死が繰り返し起こってきたけど、今でも、現場レベルで万全な防止策や対処マニュアルが確立されていない上に、「虐待の問題」に真に向き合うことが出来ていなかった実情が浮き彫りになってしまったね。

子どもを虐待する親の心理についても、より科学的な研究や分析が必要かと思いますし、虐待を受けた子どもだけでなく、虐待を行なう親の対策についても、抜本的に取り組む必要があるのかもしれませんね。

弱いものに暴力を振るってしまう人間は、脳に深刻な問題を抱えている可能性もあり、根本的な”治療”をしない限り、繰り返し暴力をふるうものと考えるべきだし、親から暴力を受けた経験を持つ人間は、自身の子どもにも暴力を振るってしまう傾向がある(暴力の連鎖)ことも忘れてはならないだろう。
昨今の日本のストレス社会において、近年心が病んでいる人がますます増えているように思えるけど、二度とこのような悲劇が起こらないように、日本全体で有効な対策を考え直し、議論していく必要があるんじゃないかな。

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