どんなにゅーす?
・2018年1月1日、権力批判のネタなどで話題になっているウーマンラッシュアワーの村本大輔氏がテレビ朝日系「朝まで生テレビ」に出演。沖縄や改憲に関する発言などで炎上している。
・村本氏は、「中国が侵略してきたらどうするのか?」などの話において「殺す必要があるくらいなら白旗をあげて降参する」などと発言。さらには「沖縄は中国から取ったんでしょ?」などとコメントしてスタジオが騒然とした上で、「何故自衛隊が違憲なのか?」「視聴者の代表として聞きたい」などのコメントに、憲法学者の井上達夫氏が「村本くんの発言の裏にはある種の愚民感を感じる」と激怒。これらの番組中のやりとりがネット上で取り沙汰され、多くの批判が寄せられている。
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ウーマンラッシュアワーの村本大輔氏、テレ朝の「朝生」に出演 「侵略されたら降参する」 「沖縄はもともと中国から取ったんでしょ」
尖閣諸島の部分の主な討論内容は以下の通り
井上達夫・東京大大学院教授「村本さん、非武装中立が多くの人は何を意味するか理解しないでいっているわけね。じゃあ、攻撃されたらどうしますか」
村本氏「なぜ攻撃されるんですか」
井上氏「侵略されないに越したことはない。じゃあ、もし侵略されたらどうするの。白旗を挙げて降参するの」
村本氏「僕はそっちかなと思います」
井上氏「そしたら侵略者に対して、侵略者に侵略のインセンティブを与えちゃうよね」
村本氏「なぜ、侵略されるのか、意味が分からないです。なぜ、中国や北朝鮮が日本を侵略するという発想になるのか、私、分からない」
井上氏「それは君が問題を避けているの。君の良いところは問題を逃げないことだと思ったけど、今までの非武装中立論は皆、そうやって…」
村本氏「手を挙げて言います。白旗を挙げて…」
司会の田原総一朗氏「例えば具体的に言うと、もしも日本が、米軍と自衛隊がいなかったら、尖閣は、中国は取るよ」
村本氏「分かりました。じゃあ、僕は逃げずに答えますけども、僕は…僕の意見は…」
田原氏「取られても良いわけね」
村本氏「僕は取られても良いです。僕は明け渡します。僕はですよ」
田原氏「何で」
村本氏「だって、だって…、もし皆さんの身内に自衛隊とか軍隊がいて、その身内が人を殺して国を守ることって…」
井上氏「じゃあ、自分の身内が殺されるってときに、敵を殺さないで自分が殺される状況に置かれたらどうする? 」
村本氏「じゃあ、殺されます」
井上氏「何で」
村本氏「だって、誰かを殺すわけでしょ」
井上氏「そういうこと、言う人は多いの」
村本氏「分かりました」
李相哲・龍谷大教授「尖閣諸島をよこせと言ったら大丈夫だと言ったけど、じゃあ、沖縄を下さいと言ったらあげるんですか」
村本氏「もともと中国から取ったんでしょ」(WEB編集チーム)
↓井上達夫氏との問題のやり取り。
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番組中に出演者から揃ってこき下ろされた上に、ネットでも大炎上中の村本氏、この先彼は一体どうなる?
出典:YouTube
ウーマン村本さんの、朝生でのコメントの数々が炎上している様子ね。
早速、産経新聞でも嬉々としてこれを報じていて、最近の芸能界の安倍政権批判(反エリート層)の急先鋒として話題になりつつあった彼を潰す絶好機とばかりに各所で批判が盛り上がっているみたいだわ。
村本氏がこうした政治討論番組に定期的に招かれているのも、弁が立つ論客たちが彼を「罠」にはめることで、彼の失言や知識の無さなどを引き出し、これを「待っていました」とばかりに産経をはじめとした軍産資本系メディアが大々的に報じ、これにネット工作員が連携して派手に炎上させることで、村本氏のイメージを徹底的に悪化させていく流れが出来つつあるようだ。
確かに、彼が発した「沖縄は中国から取った」というのは誤りであり、1429年に琉球王国が建国される以前から、沖縄は独自の文化を持ちながら固有の社会を形成していたといわれており、これに関しては村本氏本人も間違いを認めて反省している。
(ちなみに、琉球は明や清と朝貢貿易を行なっていたことから村本氏はこうした認識を持っていたみたいだけど、いずれにしろ、現代でいう沖縄県はもちろん、日本も中国も当時の国家体制は今と全く違ったものだったため、現代の国家に当てはめて物事を考えるのは方がやめた方がいいものと考えるよ。)
彼自身、今まで選挙に行ったことがなかったほどにノンポリだったことも認めているし(ただし、後に「実は選挙には行っていた」とも発言)、朝生に出ているその他の学者や政治評論家と比べるまでもなく、政治や安保に関しても圧倒的に知識がないのは言うまでもないだろう。
そういう点では、彼の主張などに対して世間から一定の批判を受けるのは多少は仕方ないだろうけど、だけど、その上で、「何故こんなに知識がないのか?」と頭ごなしにバカにしたり、「よくよく知らないくせに知ったような顔して政治を語るな」という声が相当多く噴出している点はちょっと気になるね。
そもそも、村本さんの本職は芸人さんなんだから、その筋の専門家よりは知らないことが多くあるのは当たり前のことよ。
それでも、ネット上の誹謗中傷の中には、「知識もないくせに偉そうにしているからいじめてやろう」とか「調子に乗っててなんか気に食わない」とかの理由で、「弱いものいじめ」のノリで叩いている人間も多くいるみたいね。
こうした流れは、日頃から日本社会に蔓延している「素人や知識の少ない一般市民や芸能人は偉そうに政治を語るな」の風潮そのものだし、朝生の他の出演者の叩き方や産経新聞の報じ方を見ても、こうした風潮をより盛り上げることで、村本さんに続くような動きを今のうちに潰しておきたい思惑が働いていそうね。
今の彼が持っている国家観や思想信条に異を唱えたり、批判することそのものは自由だけど、「どうしてこんなに知識がないのに政治を語るのか?」と叩きまくるのはちょっと違う気がする。
現在知識がないのであれば、こうした経験を機に一つ一つ勉強しながら知識を得ていけばいいのであって、専門的な知識が豊富な人間のみが政治を自由に語ることを許されるというのは、明らかにおかしなことだ。
特に村本氏については、今まで日本社会に蔓延してきた、一般市民がなかなか政治を語ったり、権力を批判できないような風潮にも一切臆することなく、一気に「風穴を開けた」ことそのものを高く評価するべきではないのかな。
こうした権力側が作り出した”世論誘導”によって、彼のネタや存在感が一気に消沈していってしまったのだとしたら、それこそ、私たちにとっても何も得るものもなくなってしまうし、「村本さんが起こした”新しい流れ”をどのようにして『国民のための政治の実現』に結びつけていくか?」という視点を持つことが大切なんじゃないかしら?
彼を厳しく叱責した井上達夫氏は、日頃より、安倍政権による改憲も、それに反対する護憲派も厳しく批判した上で、「日本国家の武力を統制させるための9条削除」を提唱している憲法学者だけど、確かに多くの知識を持つ彼からすれば、村本氏は相当に子供じみた考えを持っているように感じたかもしれない。
しかし、「多くの国民も自分と同じような感じだと思う」と主張する村本氏に対し、「君の考えは、一般庶民をバカにした”上から目線”の姿勢だ」と彼を厳しく叱責したことが、結果として、権力層や安倍政権支持者によってかなり利用されている流れになっているのが少し気になる。
恐らく今後も、あの手この手で様々な世論誘導を行ない、村本氏の存在を無力化させるための動き(ガス抜き要員にされるか、徐々にメディアから消されていくか)が加速化していくことは間違いないだろう。
どうか、彼もこうした経験を機に多くの知識や対抗する術を身につけていき、国民側もどうにかある程度の「バランス感覚」を持ちながら彼の活動を見守りつつ、やがては国民全体が自由に政治を考え、気軽に語れるような社会への橋渡し役になってもらいところだね。
今のところは、村本さん本人も激しい炎上にももろともせずに自由な発言を続けている感じだけど、こうした出来事を糧に建設的な国民的議論を呼び起こしていくことで、今の日本を支配している重苦しい閉塞感を打破しつつ、多くの国民が政治に関心を持つきっかけになるような流れが作られていくことを願うばかりね。
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