当初の改憲草案に関わった舛添氏が現草案を痛烈批判
出典:「基本的人権」の削除
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安倍政権の「足かせ」となる自民党「デタラメ改憲草案」ができるまで
自民党の憲法改正草案には、2005年に起草された第1次憲法改正草案と、12年に発表された第2次憲法改正草案の2つがある。問題となっているのは、野党時代に谷垣禎一総裁の下で作られた第2次草案だ。党憲法起草委員会事務局長の磯崎陽輔参院議員が中心となって執筆した。
一方、第1次草案は小泉政権時代、森喜朗・新憲法起草委員長、与謝野馨・委員会事務総長、舛添要一・事務局次長の体制で作られた。与謝野氏と舛添氏のコンビが旧知の学者や検察官・裁判官・弁護士、官僚、衆参両院法制局などのプロ集団を外部ブレーンとして、相談しながら書き上げた。2人の路線は「憲法改正を実現するためには、公明党や野党の協力が必要で、自民党らしさを抑えなければならない」というものだった。バランスの取れた草案作りを目指し、情報管理を徹底した。一切、外部に漏らさないため、草案の全体像は舛添氏がすべて自分のアップル社製パソコンにだけ打ち込んでいたほどだった。途中で漏れれば、党内から不満が噴出し、作業が頓挫する可能性があったからだ。
案の定、05年10月12日、草案を公開した新憲法起草委員会は大荒れだった。荒れ模様を象徴したのは、中曽根康弘・元首相が小委員長を務めた憲法前文を巡る攻防だ。~省略~
こうした1次草案作成を巡る経緯を舛添氏がまとめたのが『憲法改正のオモテとウラ』(講談社現代新書)だ。舛添氏は同書の冒頭で第2次草案を「一読して驚いてしまった。右か左かというイデオロギーの問題以前に、憲法というものについて基本的なことを理解していない人々が書いたとしか思えなかった」と評し、第2次草案のPR用パンフレットである「日本国憲法改正草案Q&A」で「天賦人権説に基づく規定振りを全面的に見直しました」「西欧の天賦人権思想に基づいたと考えられる表現を改めた」などと明記し、天賦人権説を否定していることを痛烈に指弾している。人は生まれながらにして自由・平等であるという天賦人権説の否定は、国家主義的思想の肯定と見られても仕方がないからだ。
自民党の憲法改正草案が出来上がった経緯について、とても興味深い内容を載せていた記事があったので紹介しようと思う。
自民党の憲法改正草案は、2005年に作られた「第1次」と2012年に作られた「第2次(最終案)」という2種類があるんだけど、実はこの二つの内容にかなりの隔たりがあり、それぞれの草案に関わった人間が「かなり違っていた」とのこと。
また、第1次の草案に深くかかわっていたのは、意外にも、あの前代未聞の「集団バッシング劇」で都知事を辞任をした舛添氏。
彼は憲法改正によって国家があらぬ方向に向かわないように、慎重を期して草案を作成。
この当時の改正案は、国防・軍事の面などで一歩先に踏み込んだ感はあるものの、現行憲法の「人権・自由の尊重」の性格を失わないように配慮をしている様子が見て取れる。
ところが、この後、別の人間が中心となって作られた第2次改憲草案は、これらの第1次の”趣旨”を大きく否定。
モロに国民の基本的人権や自由の尊重を否定し、「国民の自由を守り、国家の暴走を防ぐ」ために存在する、本来の憲法の性格を根底から覆すような、とんでもないものに作り変えられてしまったようだ。
ここまで第2次の草案が著しく劣化してしまった背景には、「立憲主義など習ったこともない」「法的安定性は関係ない」との耳を疑う迷言で有名な、磯崎陽輔元首相補佐官らが作成したことが原因であると、舛添氏は自身の著書(「憲法改正のオモテとウラ」)で指摘。
「右だの左だの以前に、そもそも憲法とは何なのかを全く理解していない人間が書いたとしか思えない」と、この改憲草案を厳しく批判しているよ。
↓立憲主義もよく知らず、法治国家・法律の重要性すらもどうでもいいと思っている磯崎議員が、第2次改憲草案の中心人物。
出典:磯崎陽輔 Twitter
2015年に国会で審議されていた集団的自衛権の行使容認を柱とする安全保障関連法案をめぐり、内閣総理大臣補佐官の礒崎は、7月26日に「考えなければいけないのは我が国を守るために必要な措置かどうかで、法的安定性は関係ない」と講演で語った[11]。安倍内閣が提出した同法案は、野党と多くの憲法学者から憲法に違反すると批判されていたが、内閣は法案によっても法的安定性は保たれていると説き、それが国会論争の焦点になっていた。礒崎の発言は内閣の見解に反するものだが、「安保政策を憲法より優先するというのが安倍政権の本音ではないか」と疑われた[12]。
・・・ボクもこの二つの草案がここまで違っていることに驚いたんだけど、実はこういう裏側があったということなんだね。
(上のフォーサイトの記事はとても興味深いので、是非とも全文読むことをおススメするよ。)
なるほどね。
これはまさしく舛添さんの言う通りね。
こういう話を聞いても、いかに自民党が短い間に急激に体質を変えて劣化していったのかということが、よく分かる話ね。
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ここまで憲法改正草案が劣化した背景に「日本会議」の存在あり
第2次草案の中心になった磯崎議員も日本会議のメンバーだし、安倍政権の閣僚も大多数が日本会議のメンバーだ。
つまり、このような人権否定の独裁思想を日本の政治に蔓延させている原因の一つに、「日本会議の台頭」があるのはほぼ確実で、言い換えると「日本会議に日本は乗っ取られつつある」ということになるだろう。
やはり、日本会議の台頭が政治・マスコミの劣化に直結しているみたいね。
ここまで強大な影響力を発揮している日本会議は、やはりCIAなどの「アメリカ戦争勢力」の下部組織と考えるのが良さそうだわ。
そうだな。
アメリカでも政治勢力の頂点にフリーメイソンなどのカルト宗教組織が存在しているけど、数々の怪しげな宗教が参加している日本会議も同じような構図であるといえそうだ。
さらには、(「この件」に象徴されるように)日本会議と安倍政権がマスコミを強力に”アンダーコントロール”しているからこそ、現在も安倍政権が強力な権力を維持しながら政権与党に君臨しているともいえるだろう。
そして、このような日本会議と距離を置いていた舛添さんが、なぜあそこまでよってたかってバッシングされて、なおかつ日本会議の小池百合子氏が後任の都知事になったのか…こういう話を聞いても妙に納得できるよね。
小池さんは今は都民の大きな支持を得ているけど、こういう話を聞くと色々と心配になってきてしまうわね…。
それにしても、舛添さんは元々は結構頭も切れるし、かつては結構有能な政治家だったのね。
持ち前のせこさと公私混同が原因でああいうことになってしまったけど、こういう話を聞くと舛添さんの方がまだマシだった気もしてきてしまうわ。
いずれにしても、「憲法の概念も分かっていないレベルの人間が日本の憲法を作りかえる」なんて、全くとんでもない事態だと思うよ。
これでは、実質日本会議が日本を支配しているような状態で、この実態を放置していると、いよいよ日本は完全なる「カルト国家」になってしまうということだ。
出来る限り、この話を多くの人に知ってもらって、「いかに安倍政権の改憲草案がメチャクチャなプロセスで作られたものなのか」ということをみんなが理解して欲しいと思っているよ。
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