どんなにゅーす?
・神戸市とそら植物園(代表:西畠清順氏)が主催した、「世界一のクリスマスツリーProject」に対し、ネット上で多くの批判が集まっている。
・プロジェクトの内容は、「世界一のクリスマスツリー」でギネスブックに認定されるために、富山県の山奥に生えていたあすなろの巨木の根を引き抜き、神戸港に移送。港の公園で一定期間植樹され、クリスマスツリーとして展示された後、「復興・再生のシンボル」としてバラバラにされ、3800円のグッズとして販売されるというもの。このプロジェクトに対して「嫌悪感を感じる」「あまりに身勝手だ」「自然に対する冒涜がすぎる」などの怒りの声が湧き上がっている。
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神戸市の樹齢150年のあすなろを使った「世界一のクリスマスツリーProject」が醜悪すぎると話題に
現在神戸市では神戸開港150年記念事業の関連事業として、神戸市中央区のメリケンパークに「世界一のクリスマスツリー」を立てるプロジェクトが進行しています。主催は「そら植物園」となっており、オフィシャルメッセージオーナメント数でギネス世界記録に挑戦するとのこと。
このツリーに使われるのは富山県氷見市の山中で発見された高さ30m超、直径約1m、重さ約24tの樹齢約150年のあすなろの木。あすなろの木は切り倒すのではなく根から掘り採りされ、新幹線やロケット輸送で用いられる特殊車両と大きな船を使って富山港から神戸まで1000km以上の距離を運ばれて植樹されます。
この木は「世界最大級」で有名なニューヨークのロックフェラーセンター前のクリスマスツリーの過去最高記録を超えるものを探したということ。
そら植物園代表の西畠清順さんは「今回のプロジェクトの面白いところは、ロックフェラーセンターのツリーよりも大きなクリスマスツリーを立てようというプロジェクトと見せかけて、みんなでギネス世界記録を狙うというところ」と語っています。
そしてせっかく植樹したこのあすなろの木ですが、末永く神戸市のシンボルとして大切に扱われるのかと思いきや(もちろん潮風の吹きつけるメリケンパークがあすなろの木にとって望ましい環境とはお世辞にも言えません)、なんとバラバラに切り刻まれて売り飛ばされることになります。
神戸市に本社を持つ大手通信販売会社フェリシモによって、このあすなろの木は「あすなろバングル『継ぐ実』」として直径約20mmに加工され、税込み送料込み3800円で限定販売されることが決定しています。変わり果てた姿とはまさにこの事でしょう。
出典:そら植物園
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↓プロジェクト代表の西畠清順氏のツイッターより。
植物を触る仕事っていいイメージがありますが、環境に良くないんです。重油を使って船で運んだり。だから植物の仕事がなくなると環境が良くなると思います。切り花もなくしたらもっと地球にとって優しいはずなんです。温室の温度管理のために重油を使う、植物を日夜トラックで流通させている、
— Seijun Nishihata (@SeijunNishihata) 2017年11月21日
そう考えると植物は石油製品なんです、本当はない方がいいんです。でもとんでもない量の植物が生産されて消費されている、これは変わらないんです、人がほしがるから。やっぱり結婚式の時に一輪も花がなかったらさみしいじゃないですか、だから、僕がやっていることも大事。やっぱり、
— Seijun Nishihata (@SeijunNishihata) 2017年11月21日
人が生きていく上で、何かしら命をいただいて暮らしている。僕はたまたま植物だったけれど。結局人間は世の中は何かをいただいてしか生きていけない。これだけの木をわざわざ何千万のお金払ってまで、危険な思いをして、ダニに噛まれながらも運ぶ、なんの意味があるんだろう、やっぱり、
— Seijun Nishihata (@SeijunNishihata) 2017年11月21日
植物を運ぶことは、僕はメッセージだと思うんです。人が花を渡したり、木を植えたりすることも、全部エネルギーが必要です。僕はリスクは背負うけれど、その分届けられるメッセージは大きくて、そら植物園がプロジェクトをやった、それを見て感動した、というような思いが大切だと思うんです。
— Seijun Nishihata (@SeijunNishihata) 2017年11月21日
茶室の1輪の椿を届けるのも、地球の反対側から巨木を運ぶのも同じ気持ちで、ただやっぱりそこに待っていてくれる人がいたり、それを運ぶことによって、植物の魅力を伝えたり。植物好きを増やしたいんですよね。だから1人くらい、こんなことをやるやつがいてもいいかなと思ってやるわけです。
— Seijun Nishihata (@SeijunNishihata) 2017年11月21日
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いのちをいただくうんぬんかわいそううんぬんで批判が集まっているのではないすよ。あなたの様々な矛盾した言動や、植物を扱うお仕事をされているにもかかわらず、植物への畏敬の念が微塵も感じられないからでは。そして、私は石油製品ではない。#世界一のクリスマスツリー #まだわからんか pic.twitter.com/j2x4P1jdks
— 世界一のクリスマスツリー (@bekobe150) 2017年11月22日
神戸の世界一のクリスマスツリーの企画自体に文句はねえけど
この木って地元で大切にされてる所か御神木扱いされてんじゃねえの?注連縄あるぞ pic.twitter.com/ckIhRYQIzZ— たつまん (@WellLeviathan) 2017年11月21日
樹齢150年の木を、それが育った土地から引き剥がし、数日間の見世物として人目に晒したあと、バラバラに切り刻んで「税込み送料込み3800円で限定販売」で金儲けに利用する。謳い文句は「ひとの心に植物を植える」「輝け、いのちの樹」。狂っている。#世界一のクリスマスツリーhttps://t.co/4ipR9EblRh pic.twitter.com/bFDYD2bssv
— 山崎 雅弘 (@mas__yamazaki) 2017年11月22日
富山から引っこ抜いてきた150年の木をクリスマスツリーに…。
でもギネスには世界一の高さのクリスマスツリーとして申請せずにオーナメントの数で申請?
じゃあこの木じゃなくてもよくなくなくなくない?#世界一のクリスマスツリー pic.twitter.com/ulFSY7On7x
— おむすびころりん (@emishi1978) 2017年11月17日
私、フェリシモの10年来くらいのユーザーだけど。樹齢150年の木を勝手に持ってきて、クリスマスツリーにして、切り刻んでバングルにするとか。正直ほんとに見損なうし、軽蔑する。#世界一のクリスマスツリー#フェリシモ
— インカローズ四郎P (@shirou_rose) 2017年11月19日
神戸の世界一のクリスマスツリーはどうなるかしらんが、ニューヨークのツリーは個人的に納得のいく扱いされてた pic.twitter.com/lguSUp8vHP
— ふくい でんと (@dent_fukui) 2017年11月19日
クリスマスが済んだら記念品になるため切り刻まれる、ひっそりと氷見の山で山火事にも耐え立っていた樹齢150年のあすなろの木を根こそぎ抜いてきて立てた、「世界一のクリスマスツリー」を見に行きたいかたはどうぞ。#世界一のクリスマスツリー #拡散希望 https://t.co/naWkmtusaj
— Patricia,a.k.a.Anita (@apple_scruffs_a) 2017年11月17日
目的はギネス登録と金儲け。富山の木を移植して、伐って商品化。自分たちの欲のために、生きていけない環境に移すなよ。邪な考えの人ほど美しい物語を付加したがる。→神戸市の樹齢150年のあすなろを使った「世界一のクリスマスツリーProject」が醜悪すぎると話題に https://t.co/AbCihDXOJP
— 漆器屋 小谷ロ剛 (@kotaniguchi) 2017年11月22日
・山の土地の境界を示すために(周囲の杉林とは違う)アスナロを植えた
・しめ縄が張られていた
ことが、どうしても気になってしまう。「境界の神様」「地元の木の神様」という日本人の一番根源にいる神様を、お祓い一回で簡単に持って行って良かったのかなぁ。 #世界一のクリスマスツリー pic.twitter.com/x7F85oBA1d— ぢべたa.k.aアスナロダイマおじさん (@jibetaP) 2017年11月20日
私にはやっぱりこの木が喜んでいるように見えない。あんな小さな箱に無理やり詰め込まれて。クレーンで吊るされて。そしてクリスマスが過ぎたら記念品になるために刻まれるって。#世界一のクリスマスツリー pic.twitter.com/12fK4yLhB7
— Patricia,a.k.a.Anita (@apple_scruffs_a) 2017年11月17日
あと何百年も生きられただろう大木の命を奪い、6400人以上の命を失った、あの震災からの復興と再生のシンボルにという考えに到達する思考回路がわからないし、あの震災で、目の前で命が果てていくのを見ざるを得なかった22年前の自分を侮辱された気にもなってしまって。#世界一のクリスマスツリー
— Patricia,a.k.a.Anita (@apple_scruffs_a) 2017年11月17日
人間の身勝手さやエゴ、金儲け主義を思わせるプロジェクトに嫌悪感を感じる人が続出
↓富山の山奥に生えていた木を移送・植樹する作業の様子。
出典:Twitter(@apple_scruffs_a)
世界記録への挑戦に参加しよう!みんなで作る世界一のクリスマスツリーPROJECT
今回選んだのは、あすなろの樹。富山県氷見市の山中にあったその樹は、周りが山火事にあい、唯一生き延びた縁起のよい樹です。あすなろは、「あす」はヒノキに「なろ」うの樹といわれ、ヒノキになりたくてもなれないとしてレッテルを貼られ、木材としてもヒノキより格下、いわば落ちこぼれの樹として扱われています。そんなアスナロの樹が、今回のプロジェクトで地元の方々の応援とともに送り出され、みんなの想いが集まって、世界一に輝く。そんな世界初の挑戦へ、ぜひみなさんをお誘いしたいと思います」
神戸市とそら植物園さんが企画している「世界一のクリスマスツリープロジェクト」に対する批判の声が相次いでいるみたいね。
これは確かに色々と違和感や突っ込みどころが多いような気がするわね。
にゃ、にゃんだか、この移送されたあすなろの木さん、とってもかわいそうな感じがするにゃ…。
確かに、日本の大地に根を下ろしている多くの木や植物は、木材や観賞用などとして、多くの人間の生活に根ざし、役立ってきたことは間違いない。
しかし、今回のプロジェクトで気になってしまう点は、完全に一部の人間の自己都合と金儲けのために、多くの人が反応しそうな感動的なストーリーやエンターテインメントを都合良く作り上げた上で、自然界に根を下ろしている巨木を引っこ抜き、ショービジネスに利用するだけでなく、それをバラバラに粉砕し、グッズ化させて高価で販売しようとしている点だろう。
(上記の記事を見ても、あすなろの木を「落ちこぼれの木」と都合良く位置づけることで、より感動的なストーリーを作り上げているようにも見えるし、このショーを震災復興と結びつけている点も何だか嫌な感じだ。)
それに、代表の人のツイッターについても一部を紹介させてもらったけど、「植物は石油製品」という独自の理論にも首を傾げてしまうし、どうも、奇抜なアイデアやパフォーマンスを自然の植物に(無理矢理)都合良くはめ込んだ上で、巧みにお金儲けを行なっている商売人の側面がうかがえるね。
(ちなみに、このプロジェクトは芸能人も参加しており、糸井重里氏が活発に宣伝しているほか、槇原敬之氏がセレモニーで歌を披露する予定だという。)
このプロジェクト全体を見渡しても、無垢な人を表面的なパフォーマンスやストーリーを作り上げて散々扇動させることで、自分たちがお金儲けしようとしている体質が見え隠れしている感じがするわね。
そうした物語を作り上げる上で、自然界の植物を身勝手に利用しちゃっている点で、これはちょっと悪質なんじゃないかしら。
こんなの、何かが間違ってるにゃ!!
この世界や地球は、人間様のためだけに回っているんじゃないんだにゃ!
にゃこちゃんの言うとおりだね。
まずはボクたちは、人間が地球を回しているのではなく、豊かな自然やそこから生まれる水、植物、動物が地球上に存在しているからこそ、その恩恵を受けてきた人間がここまで命を繋ぎ、豊かな生活が営まれているということを改めて思い返さなければならない。
そして、人間がすっかり地球の支配者になったような気分で、自らの金儲けやエゴイズムのためだけに、自然を好き勝手に切り取ったり、思いのままに破壊したりなどを繰り返してきたことで、一昔前までの豊かな自然がものすごい勢いで壊されてきていることも認識しなければならないだろう。
まだ、こうしたプロジェクトに嫌悪感を感じる人が多くいることはせめてもの救いだけど、今のこの時代だからこそ、人は改めて自然に対する畏怖や尊敬の念を持ち、謙虚にこれらと向き合い、ひときわ大事にしながら、その恩恵を深い感謝の念を込めて受けていくことが大事なんじゃないかな。
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