どんなにゅーす?
・人類の未曽有の悲劇と言える福島原発事故から10年が経過した中、これまで「英断」として称えられ続けてきた、故・吉田昌郎所長による「海水注入」の決断と対応について、実際にはまったく効果が無かったことが報じられた。
・現代ビジネスによると、これまで分かっている分析結果を参照すると、注入された海水は「抜け道」を通ってほとんどすべて漏出していたとのことで、「未曽有の重大事故発生時」に備えて、全くといっていいほどに様々な想定をもとにしたマニュアルや安全対策が存在していなかった上に、職員らも適切な訓練や指導を受けていなかった内情が浮かび上がっている。
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福島第一原発「10年目の真実」…じつは「吉田所長の“英断”海水注入」は、ほぼ“抜け道”に漏れていた
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武黒からの海水注入中止の指示。政府の原子力災害対策本部の最高責任者である総理の意向と聞いては、表向きは了解しないわけにはいかない。
ここで吉田は、とっさに一芝居打った。消防注水を担当していた部下の防災班長を傍らに呼び、小声で「中止命令はするけれども、絶対に中止してはダメだ」という指示をした後、本店には“海水注入を中断する”という報告をテレビ会議を通じて行った。
防災班長は吉田の指示に従い、密かに注水を続けた。この一連の1号機への海水注入を巡るやりとりが、吉田が官邸や東電本店の意向に逆らい海水注入を継続、結果として1号機の事態の悪化を食い止めた、と英雄視されている場面である。
現場の指揮官としての吉田の判断は極めて的確で、誰からも称えられてしかるべきであろう。しかし、原子力学会でIRIDが発表した最新の解析では、実際にこのとき行った注水のうち原子炉に届いていた量は“ほぼゼロ”だったという。
吉田の“英断”は1号機の冷却にほとんど寄与していなかった。
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この抜け道には、復水器から冷却水を原子炉に送り込むための「低圧復水ポンプ」がある。このポンプが電源喪失により動かなくなったことで、ポンプに流れ込む水の流れを封じ込める「封水」という仕組みが働かなくなり、原子炉へ注ぎ込まれる海水が、復水器に向かう配管に横抜けしてしまったのだ。
実は、こうした“抜け道”は3号機だけではなく、1号機にも存在していた。しかもその漏洩量は、3号機をはるかに上回るものだった。2013年12月に、東京電力より発表された「未解明事項の調査・検討結果報告」によると、1号機には10本、2号機・3号機にはそれぞれ4本の「抜け道」が存在するというのだ。2011年3月23日までほぼゼロだった1号機への注水量。その原因はこの10本の抜け道にあった。
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地上波初放送 映画『Fukushima50』の事実歪曲とミスリード 門田隆将の原作よりひどい事故責任スリカエ、東電批判の甘さの理由
東日本大震災とそれに続く福島第一原発事故から10年目の今年、当時の吉田昌郎所長ら原発所員の奮闘を描く映画『Fukushima50』が、地上波ではじめて放送されている。
原作者は、トランプ信者に丸乗りして「大統領選挙は組織的な不正」とするフェイク情報を熱心に拡散したことで知られるジャーナリスト・門田隆将氏。映画は門田氏が2012年に上梓したノンフィクション『死の淵を見た男 吉田昌郎と福島第一原発』(角川文庫、単行本はPHP研究所)をもとに、吉田所長をはじめとする東電の現場社員たちの決死の努力によって原発事故が収束、日本は救われた──という感動ストーリーが描かれている。
しかし、この映画には公開当時から疑問の声が多数上がってきた。ひとつは、原発の危険性やそれを放置してきた東京電力の責任をスルーしたまま、吉田所長ら東電社員が死ぬ覚悟で作業に当たったことをクローズアップし、原発事故をただの美談に矮小化させてしまっていたことだ。
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さらにもうひとつ、この映画ではデマの既成事実化、ミスリードも大きな問題になった。映画では、当時の首相である菅直人(映画では別名)が徹底して悪者に描かれているが、すでに否定されていることを事実のように描写しているのだ。
映画『Fukushima50』が描かなかった東京電力が“1号機爆発”を官邸に隠した事実
なかでも、映画『Fukushima50』の最大のデマが、「菅首相が事故現場の原発に直接乗り込んできたことでベントが遅れ、被害が拡大した」というストーリーだ。
これは、自民党やその後の安倍政権と応援団によってさんざん垂れ流された話だが、実は、事故調査委員会の報告書で完全に否定されている。まず「ベントを待て」という指示は官邸とは無関係に東電本店が勝手にやったものあること、そもそもベントの遅れ自体が、菅の視察とは関係なく手動の準備に時間がかかったためだったことが判明しているのだ。
しかも、この映画では、菅が直接、福島第一原発に乗り込む原因になった、東電本店の問題について一切触れていない。当時、菅は東電本店にベントが遅れている理由を訊いたが、東電はまったく答えられなかった。こうした東電の姿勢に不信感を持ち、菅は周囲の反対を押し切って現地入りを決めたのである。
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もちろん、菅直人に問題がなかったわけではない。“イラ菅”と呼ばれる性格丸出しに側近や東京電力幹部、官僚らを怒鳴りあげ、自由な発言を封じ込める行動は、民間事故調査の報告書でも「関係者を萎縮させるなど心理的抑制効果という負の面があった」という言葉で批判されている。
しかし、原発の危険性や東電の責任をことごとくネグる一方で、当時の首相を徹底的に悪者に描くことで、その責任の大半を菅直人に押し付ける映画『Fukushima50』の描き方は、ある種の政治的な意図をもった誘導、ミスリードとしか思えない。
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フクシマ50で英雄の如く脚色されてる(まあフィクションなんで)吉田所長ですが、こんな記事も。事実はC級映画より奇なり
福島第一原発「10年目の真実」…じつは「吉田所長の“英断”海水注入」は、ほぼ“抜け道”に漏れていた(現代ビジネスhttps://t.co/zNQZRxnkyq
— ハーバー・ビジネス・オンライン (@hboljp) March 12, 2021
【人類はどれくらい原子炉をコントロールできていたのか?】
福島第一原発事故の対応をめぐって、繰り返し語られてきた吉田所長の“英断”海水注入。しかし、この注水は原子炉の冷却にはまったく貢献しなかったことが、その後の検証で明らかになってきました。https://t.co/ilietX69zE
— 講談社ブルーバックス (@bluebacks_pub) March 10, 2021
https://t.co/fmuYLH6lc3
海水注入の効果は実は殆どなかったという事実に吃驚。問題は原発は事故れば対処ができない。これに尽きます。火力やその他電力とは、危険性は比較になりません。そして決して忘れてはいけない事は、福一原発に関しては天災でもあるが人災であるという事。— 朝野 陽子 (@shiseinokoe) March 14, 2021
事象を歴史として扱うには、最低20年は必要だ。そして、院生時代、学部長の指導教官から、よく言われた。
悠々斎!真相なんて闇から闇だ!
福島第一原発「10年目の真実」…じつは「吉田所長の“英断”海水注入」は、ほぼ“抜け道”に漏れていた(現代ビジネス)#Yahooニュースhttps://t.co/ERirgLanZv
— 悠々斎 (@yuyusai_gyoshin) March 12, 2021
廃炉覚悟の必殺技と思われていた海水注入が、実は不発に終わっていたというのはやるせないね。
検証なくしては、同じミスを繰り返す福島第一原発「10年目の真実」…じつは「吉田所長の“英断”海水注入」は、ほぼ“抜け道”に漏れていた(現代ビジネス)#Yahooニュースhttps://t.co/3u4C944OMZ
— 糸冬P (@itofuyuP) March 11, 2021
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「現実」を直視し論理的に事故原因を解明&根本的な問題点を改善しない限り、「同じ悲劇」は何度も繰り返される!→現実は、事故の実情や検証を隠蔽・放棄しつつ、「民主党政権叩きのプロパガンダ」に利用される動きが全開に!
出典:お役立ち情報の杜(もり)
「こうした内情」がすでにかなりの前に判明していたなんて…全く知りませんでした。
とても悲しい現実ですが、「吉田所長による英断」が事故の深刻化の阻止に何の役にも立っていなかったということをしっかりと認識し、改めて、根本的な事故原因と問題点を洗い出していかない限り、これを”教訓”として事故防止に活かしていくことなどできるはずがありません。
Twitter上を見てみると、「どうしてこんな記事を出すのか?」などと、「吉田所長の栄光や美談に泥を塗るようなことをするな」と言わんばかりの非難の声をみかけたけど、これこそまさに、完全なる現実逃避&非科学的な思考回路(=真性奴隷思考)そのものという他ない。
確かに、上層部からの指示を無視して、「最悪の事態」を免れるためにとっさの判断で海水注入継続の決断を行なった吉田所長の「姿勢や考え方そのもの」については、ボク自身も世間の多くの評価の声と同じような思いを持っているけど、これが結果的に「全く意味のない対応になってしまった」ということは、すなわち、現場の責任者ですらも、こうした状況にどう対応すればいいのかが全く分かっておらず、原子炉の構造や機構について十分な理解もないままに、半ば「勘」や「当てずっぽう」同然で対応するしかなくなってしまっていたという現実が浮かび上がってきている。
これは吉田所長そのものの責任というよりも、東電において(「メルトダウンなど起こるはずがない」との思い込みの下で)「あらゆる深刻なアクシデントを想定したマニュアルや対応」が用意されていなかったこと、そして、この原発事故が彼らの想定を遥かに超えていた「夢にも思っていなかったような事態」であり、現場も上層部も「完全なるパニック」に陥っていたことを物語っている。
原発が乱立している日本でこうした現実が展開されたこと自体が「有り得ないような話」だけど、これに加えて非常に醜いのは、この「人類の未曽有の悲劇」をちゃっかりと利用し、安倍前総理を筆頭に、自民党政権によって菅元総理や民主党政権を徹底的に叩き悪評を広める”プロパガンダ”が今もなお盛んに行なわれているという、この実情だ。
なかでも、安倍前総理は、真っ先にこの福島原発事故を”利用”しては、菅元総理を貶めるためのデマを大々的に流布。原発投下と並ぶ日本の悲惨な核災害を「自らの政敵を貶めるネタ」として全面的に利用しましたし、先日に地上波で放送された(嘘だらけの)映画「Fukushima50」といい、日本国民に(福島原発事故の真相や日本の原子力政策の危険性などの)「現実」を覆い隠し「美談や伝説」のように歪曲しては、民主党政権(野党)に対する悪印象を刷り込むための世論誘導やマインドコントロールを施す動きが激化しています。
これも一種の「ショックドクトリン」といってもいいものだし、福島原発事故を通じて、民衆をおかしな方向にミスリードしたり、グローバリストにとって好都合な「野党の弱体化」を進める動きや「奴隷洗脳」を施す動きが全開になっているというが実際のところだ。
とにかくも、ボクたち日本国民は、大手マスコミや(政府や大手企業がサポートしている)映画などを通じて、民衆から真っ当な思考力を奪おうとする「様々な誘導やマインドコントロール」が日々行なわている現実を知る必要があるし、中でも、福島原発事故を「チャンス」として民主党政権(野党)叩きに活用してきた安倍前総理ら自民党連中に対して、(本当の愛国者であれば)本気で怒りの声を上げる必要があるだろう。
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